令和4年度 ごあいさつ

この度、チャンギ校の第10代校長として着任いたしました中谷扶美子(なかたにふみこ)です。未だ残雪に大地が隠れる北海道旭川市より参りましたので、シンガポールの夏の日差しと青い空、鮮やかな緑の木々や美しい花々に目が覚める思いです。英語の他に中国語やマレー語など聞きなれない言葉が飛び交うこと、近代的な建物の数々や建設中の建物の多いことにも驚かされました。「美しい国シンガポール」「多民族・多言語社会のシンガポール」「東南アジアの先進国シンガポール」と来星前に聞いていた一つ一つに納得すると同時に、子供達が貴重な経験と体験を重ねることが出来る素晴らしい環境があると感じました。歴史と伝統あるチャンギ校の教育の充実のため、力強く学校運営を進めていかなければと決意を新たにしているところです。

 

シンガポール日本人学校

1912(大正元)年11月、邦人有志によってミドルロード131に日本小学校が開校して以来、シンガポールの地に日本人の子供達のための教育が脈々と引き継がれています。
1966(昭和41)年にはシンガポール政府より私立学校として正式に認可された日本人学校が開校しました。校舎はその後何度か移転を繰り返し、現在のクレメンティに校舎が完成したのが1976(昭和51)年。ウエストコーストに中学部校舎が完成したのが1984(昭和59)年。そして、本校、チャンギ校が完成したのは1995(平成7)年4月のことです。
当初クレメンティ校は1~4年生、チャンギ校は5・6年生の校舎として使われていたそうですが、1998(平成10)年4月からは小学部に学区制が敷かれ、現在の3校体制が始まりました。世界中に広がる日本人学校の中でも歴史のある学校の一つとして現在に至っています。3校の中では一番新しい小学部チャンギ校も今年、開校27年目を迎えています。

小学部チャンギ校

本校の学校教育目標は
「豊かな国際感覚をもち 世界の人々とつながろうとする子」

そして、これを実現するために、本年度の重点目標を
『「高め合い・輝かせよう」~ことば、あいさつ、まなざしから~』
としました。

シンガポール日本人学校チャンギ校で学ぶ子供達には多様性を理解し、他の人と協働して問題の解決に取り組める人、世界に関心をもち地球規模で未来を考える人に成長して欲しいと願っています。
コロナ禍により、教育活動はこれまでに様々な制限を受けてきました。規制緩和が進むシンガポールですが、感染拡大の懸念はいまだ払拭できません。しかしそんな中だからこそ、子供達が本物に出会い、今いるところを世界の中心と感じ、好奇心と自信をもって行動することが大切です。主体的・対話的で深い学びを続けさせなければなりません。
やる気や意欲は「誰かのために、誰かと共に」の思いで一層高まり、達成感や自信が個々の成長をより加速させていきます。子供達の輝きは意欲や自信を映すものであり、その輝きを求める教育活動が一人一人に確かな成長を育みます。この2年間コロナによる規制でなかなかできなかった「相手を意識した活動」の良さを再確認し、子供達が自他の関わりを通して主体性を高め自身の可能性を広げられるような授業や活動を積み上げていくよう指導、支援することを今年度の重点目標といたします。
子供達にはより具体的に、「ことば」「あいさつ」「まなざし」をお互いに向けることを意識させます。それぞれに込められた意図を全教職員と児童が理解し、取り組む1年といたします。
保護者の皆様、関係各所の皆様のご支援、お力添えをよろしくお願いいたします。

令和4年4月
シンガポール日本人学校小学部チャンギ校
校長 中谷扶美子

令和4年度 チャンギ校の教育

学校教育目標
「豊かな国際感覚をもち 世界の人々とつながろうとする子」

年度の重点目標
「高め合い・輝かせよう」~ことば、あいさつ、まなざしから~

自他の関わりを通して より主体性を高め 可能性を広げる
・考えや意見を交わし、共に高め合う 〈意欲・探究〉
・気持ちや力を合わせ、共に努力する 〈協力・向上〉
・やる気や自信で、共に笑顔輝かせる 〈自信・挑戦〉

目標実現のための6つの教育の柱
1「生きる力」を育むための基礎、基本の徹底
2 英語教育の充実
3 国際理解教育と現地校交流の推進
4 ICT教育の充実
5 特別支援教育の充実
6 家庭、地域との連携

 

 

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